学科教習流れ完全ガイド。第1段階と第2段階の違い、各段階の学習内容
「教習所に通う前に学科教習の内容や流れを確認しておきたい」
「第1段階と第2段階でどれくらい学習内容が違うのか知りたい」
「学科教習を受ける前に知っておくべき事ってある?」
教習所にはじめて通われる方はこういった疑問をお持ちかと思います。
これから初めて教習所に通う方は学科教習ではどんな内容を学習するのか、学習のレベルはどのくらいなのか、など気になることがたくさんありますよね。
できれば、教習所に通う前に一通りの流れ、全体像を掴んでおきたいものです。
この記事では、学科教習の第1段階と第2段階の違いをはじめとし、各段階の学習内容、知っておきたい豆知識などを解説していきます。
ぜひ、最後までご覧ください。
第1段階と第2段階の違い
学科教習の第1段階と第2段階の違いを簡単に説明すると、基礎と応用です。
もう少し詳しく説明すると、第1段階は路上での運転に必要な交通ルールの基礎知識を学び、第2段階は第1段階の内容に加えて、危険を回避、対処するための知識を学びます。
技能教習の話になりますが、第1段階では教習所内のみの教習、第2段階では実際に路上に出てからの教習です。
そして、第2段階に進むためには学科試験の第1段階をクリアする必要があります。
つまり、第1段階では路上教習するための知識を学び、第2段階では本免許取得後に自分1人で運転するための知識を学んでいるというわけです。
第1段階の学習内容
第1段階の学科教習では以下の14項目を10時限で学習します。
細かく分かれてはいますが、大まかに分けると運転する時の心構えやマナー、交通ルールです。
- 運転者の心得
- 信号に従うこと
- 標識・標示等に従うこと
- 車が通行するところ、車が通行してはいけないところ
- 緊急自動車等の優先
- 交差点等の通行、踏切
- 安全な速度と車間距離
- 歩行者の保護等
- 安全の確認と合図、警音器の使用
- 進路変更等
- 追い越し
- 行き違い
- 運転免許制度、交通反則通告制度
- オートマチック車などの運転
(参照元:静岡県公安委員会の審査基準)
教習所に入学してから、最初に「先行学科」と呼ばれる教習を受講します。
その後の学科教習に関しては、1から順に受ける必要はなく、自分の日程が合う日の学科をどんどん消化していくような流れです。
また、教習は事前に教習所で配布される教材をもとに進んでいくため、各自で用意する必要はありません。
第2段階の学習内容
第2段階の学科教習では以下の17項目を16時限で学習します。
こちらも第1段階と同様に細かく分かれてはいますが、大まかに分けると安全運転をするためのマナーや交通事故防止、アクシデント対応です。
第1段階と比較すると、より実践的な内容になります。
- 危険予測ディスカッション
- 応急救護処置Ⅰ
- 応急救護処置Ⅱ
- 死角と運転
- 適性検査結果に基づく行動分析
- 人間の能力と運転
- 車に働く自然の力と運転
- 悪条件下での運転
- 特徴的な事故と事故の悲惨さ
- 自動車の保守管理
- 駐車と停車
- 乗車と積載
- けん引
- 交通事故のとき
- 自動車の所有者等の心得と保険制度
- 経路の設計
- 高速道路での運転
(参照元:静岡県公安委員会の審査基準)
こちらも第1段階と同様に1から順番に受ける必要はありません。
学科教習の豆知識
これから学科教習を受けるなら知っておきたい豆知識を3つ紹介します。
逆に知らなければ、予定通りのスケジュールで進めなかったり、スムーズに技能教習を受けられなかったりするので、しっかり確認しておきましょう。
学科教習は1日の受講上限がない
学科教習は1日の受講上限がありません。
その日に開講されている教習を好きなだけ受けることができます。
とはいえ、1回の教習は50分間です。
休憩時間はありますが、慣れていないと集中力が切れてしまったり、うとうとしてしまったりするので、受講しすぎには注意が必要です。
ため込みすぎないように少しずつ空き時間を利用して受講しましょう。
学科教習のスケジュールをもらったら、「何日の何時からこの教習があるのか」というように事前確認をするといいですね。
早めに受けるべき学科教習
基本的に技能教習と学科教習は独立していますが、第2段階では事前に学科教習を受けておかなければならない技能教習があります。
「自主経路設定」と「高速道路での運転」です。
この技能教習を受ける前には「経路の設計」と「高速道路での運転」という学科教習を受けておかなければいけません。
そのため、この2つの学科に関しては優先度高めに受けることをオススメします。
予約必須の学科教習
基本的に学科教習に予約は必要ありません。
ただし、「応急救護処置」と「危険予測ディスカッション」に関しては予約が必要な場合があるので注意が必要です。
応急救護処置の教習では、模擬人体装置を用いて心臓マッサージや人工呼吸のやり方、AEDの使い方などを3時限連続で学習します。
この際、1人の教官につき10人しか受講できない規定があるため、教習生が多い場合には予約が必要になるわけです。
また、「危険予測ディスカッション」については技能教習の「危険を予測した運転」とセットで行なわれる教習となっているため、予約が必要になります。
学科教習こそ、スケジュール管理を大切にしよう
学科教習は技能教習と比べると、地味で面白みにかけるため、ついつい後回しにしてしまいがちです。
しかし、1日の上限さえ守ればいつでも受講できる技能教習と違って、学科教習は決まったスケジュールに沿って開講されます。
そのため、1度タイミングを逃すとしばらくの間、受けたい教習を受けられなくなる可能性があるわけです。
技能教習だけでなく、学科教習のスケジュール管理をしっかりと行ない、スムーズな免許取得に繋げていきましょう。