自動車免許の一発試験とは?合格率や難易度、かかる費用は?
「自動車免許の一発試験ってなに?」
「免許取得までの流れはどんな感じ?」
「合格率や難易度、かかる費用はどのくらい?」
今回の記事は、こういった疑問をもつ方に向けて書いています。
運転免許の取得には教習所に通って免許を取得するほかに、一発試験に合格して取得する方法があります。
この記事では、一発試験のメリットやデメリット、オススメできる人についても解説していますので、ぜひご覧ください。
自動車免許の一発試験とは?
自動車免許の一発試験とは、自動車教習所に通わずに受けられる試験のことです。
直接、運転免許試験場や運転免許センターに行き、学科・技能試験に合格することで免許を取得することができます。
免許取得までの流れ
仮免許試験
仮免の学科試験と技能試験を受けます。
学科試験の制限時間は30分。〇×形式で50問中45問以上に正解すると合格です。
技能試験では助手席に試験官が乗った状態で、試験場のコースを運転します。
100点満点からの減点方式となっており、70点以上で合格です。
試験内容は縦列駐車やS字クランク、坂道発進など、自動車教習所の試験内容と違いはありません。
路上練習
仮免許取得後、本免許試験を受ける前に一般道路で路上練習をしましょう。
一発試験では、本免許試験を受験する日の3か月以内に、1日2時間、計5日間の路上練習が義務づけられています。
路上練習では、指導者(普通免許取得後3年以上経過している人、もしくは2種免許を取得している人)を助手席に乗せ、「仮免許練習中」の標識を付ける必要があります。
準備が整ったら、仮免許試験を合格した際に配布される「路上練習申告書」の練習細目に沿って練習していきましょう。
その際、「路上練習申告書」に記録をつけることも忘れないようにしてください。
本免許試験
「路上練習申告書」を提出後、本免許試験の申し込みを行います。
学科試験の制限時間は50分。95問中90問以上に正解すると合格です。
本免許試験では〇×形式が90問、イラスト問題が5問あります。
技能試験は、仮免許試験と同様に100点満点からの減点方式となっており、70点以上で合格です。
取得時講習
一発試験の受験者のために実施される講習です。
講習は以下の3つです。
・高速講習
・危険予測講習
・応急救護処置講習
仮免許取得後に特定教習を受けることで、取得時講習を省略することもできます。
本免許の交付
最後に本免許の交付です。
取得時効臭ではなく、特定教習を受けた場合には本免許試験合格後、その日のうちに免許証を受け取ることができます。
合格率と難易度
一発試験の合格率は5%程度です。
普通免許試験全体の合格率が70%前後であることを考えると、非常に難易度の高い試験であるといえるでしょう。
また、合格率5%とありますが、受験者の大半は免許失効や取消、更新し忘れなどで再取得する方です。
運転経験のある方でも合格が難しいため、初めて免許を取得する方はやめておいた方が無難でしょう。
一発試験にかかる費用
一発試験には以下の費用がかかります。
項目 | 仮免許試験 | 本免許試験 |
受験料 | 2,850円 | 2,200円 |
試験車使用料 | 1,550円 | 900円 |
免許交付料 | 1,100円 | 2,050円 |
合計 | 5,500円 | 5,150円 |
※普通第一種免許を想定
仮免許試験と本免許試験を合計すると、10,650円です。
この費用に加えて、取得時講習に15,400円かかるため、最低でも26,050円のお金を用意する必要があります。
取得時講習の内訳は以下のとおりです。
項目 | 仮免許試験 |
高速講習・危険予測講習 | 11,200円 |
応急救護講習 | 4200円 |
取得時講習のかわりに特定教習を受ける場合は、特定届出教習所ごとに費用が異なるため、事前の確認を忘れないようにしましょう。
一発試験を受けるメリット・デメリット
メリット
費用を抑えられる
教習所に通う方法と比べ、一発試験は費用を大幅に抑えられます。
教習所に通う場合は20~30万円かかりますが、一発試験に1回で合格出来た場合の費用は3万円弱です。
10分の1程度まで費用を抑えられるため、とにかくお金をかけたくない方にはメリットとなります。
短期間で取得できる
教習所に通う場合は決められた時限(学科26時限・技能34時限)の教習を受けなければなりません。
最低でも14日、平均で1か月以上は免許取得に時間を要することになります。
その点、一発試験では以下にかかる時間のみで免許を取得できます。
※()内は最短
・仮免許試験(1日)
・路上練習 (5日)
・本免許試験(1日)
・取得時講習(1~2日)
免許取得に時間をかけたくない方には大きなメリットとなるでしょう。
デメリット
試験は平日のみ
一発試験は平日しか行われていません。
そのため、土日休みの社会人は有給を取得し、試験を受ける必要があります。
また、繁忙期には試験や講習の予約が取リづらくなるため、免許取得までに時間がかかる場合があります。
技能試験に一発合格するのは難しい
一発試験では、教習所に通う場合と異なり、技能試験のポイントが掴みづらいです。
教官から運転の指導を受けられるわけではないため、実際の試験を受けつつ、評価されるポイントを探っていく必要があります。
そのため、1度の試験で合格するのは難しいでしょう。
特に運転経験の浅い方は技能試験の難易度が跳ね上がるため、教習所に通って指導を受けることをオススメします。
まとめ
運転免許を初めて取得する方や運転に自身のない方は一発試験ではなく、教習所に通って免許を取得することをオススメします。
逆に免許を再取得する方で、運転経験が豊富にあり、複数回受験してもよいと考えている人には一発試験にチャレンジする価値が十分にあるでしょう。